ナイハンチ立ちによって重心が揃い力の集中を作り出しました。
※出典 泊手突き本（山城美智）より
しかし止まっている状態はいいのです。
問題は動いた時にバランスをとろうと重心が撓みます。
人は前後には関節が多くよく曲がるため撓みやすく出来ています。
そこでナイハンチでは重心を揃える基礎として横に動くことを学びます。
ここでやったらいけないのが地面を蹴って移動すること。
地面を蹴ると重心が浮いてその瞬間軽くなってしまいます。
ではどうすればいいのか？
本来人は重心を撓ませなければコップを取る動作でも倒れてしまいます。
それどころか足を閉じておけば顔を横に向けただけで倒れてしまいます。
頭は重たいので右を向けば右のほうが確実に重くなるのです。
これを利用します。
ナイハンチ立ちの状態で右を向けば右の方が重くなります。
それでも右に動かないのは体を左に引いて撓ませてるか、右足を踏ん張っているかのどちらかです。
これをどちらもやめていきます。
重心を撓ませないように意識的に姿勢を真っ直ぐ保つと、左足よりも右足の方がほんの少しですが確実に荷重がかかっています。
それを感じてそれを踏ん張るのをやめていきます。
そうすると全身が右にスライドしていきます。
この時、上半身が右に倒れると無意識に下半身を引いてしまい撓んでしまいますので真っ直ぐ保ちます。
また捻ってもいけません。体の中に軸が出来て撓んでしまいます。
また目線の高さも変えません。
目線が変わるということは地面を蹴って浮いてるということです。
膝を外側に全力で張れば、骨盤が固定されて腰も捻れませんし、地面も蹴れません。
武術の稽古は意識を内側に向けて注意点を守りつついらんことをやめていくことです。
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